そらになるこころ

緊縛師 青山夏樹のSMや緊縛に関する思いを綴るブログ。内容重めです。

2019-04-20から1日間の記事一覧

撮影後の思い

先ほどの投稿と重複する部分がありますが 撮影後のメモそのままに載せてみます。 当初の予定では秋田さんとは撮影日が別 ということもあり 初めてお会いするのに 既に聴きなれた声を聞きながら 秋田さんの体を拘束する瞬間が 来るなんて想像もしていませんで…

リビングデッドの撮影

自分の中で大きな一区切りがついて、やっと頭をリセットできたので 書こうとしてためらっていたことを書きます。 去年の8月か9月のことです。 一通のメールが届きました。 ある制作会社からのお仕事の依頼のメールでした。MV制作にあたって、私に縛るシー…

愛という花

「私、本当は悪い子なんです。」 初めて会った日に聞いたこの言葉が 何年経ってもずっと頭に残っている。 良い子でいる自分が嫌いだけど良い子でいたい。 良い子でいようとする自分に 息苦しさを感じているのが伝わった。 さてどうしよう。 どうやってこの子…

女として、自分の人生を生きる

ここ5年ぐらいでしょうか、私のショーは女性に観てもらいたいと公言しています。 今日はその理由を少し暑苦しい文章で説明し、今回の3月24日のショーに向けての想いに繋げてみたいと思います。 まず、女性として生きることについての経験や考えを書きます。 …

事の顛末

この業界では昔からあることなのでわざわざ事のいきさつを 外部の人の目に触れる場所に書くことは止めておこうと思っていましたが 妙なメールをよこしたり、煩わしいことを目にしない為にも1度ことの顛末を書くことにしました。 SMクラブ「ピンクスナイパー…

実体のない死骸

「いや。あれは神じゃない。 蜘蛛の巣にかかった蝶とそっくりだ。 始めはその蝶はたしかに蝶にちがいなかった。 だが翌日、それは外見だけは蝶の羽根と胴を持ちながら、実体を失った死骸になっていく。 我々の神もこの日本では蜘蛛の巣にひっかかった蝶とそ…

PASSION

9/17 DX歌舞伎町で行ったイベント、PASSIONについて。 (はじめに)文章をきちんと考えようと思うとつい時間を掛けてしまい結果的に書かないまま終わってしまう事が多いので今回は殴り書きのように、忘備録として思ったことを書こうと思います。汚い文章…

パートナー(2016 4/16 )

彼女は間違いなく私の最高のパートナーでした。 彼女がまだSMを始めたばかりの頃に出会い、約10年大人になって行く姿を見て来ました。 求めたり離れたりを繰り返しながら。 私の大切な時、いつも私を信じて支えてくれました。 でも、SMはいつまでもそこに居…

エロスとタナトス

沈み、溺れ、引き上げられる。 生きる事に重なる。

現代緊縛入門の感想②

「現代緊縛入門」の感想を頂きました。 SM経験のない方の感想は、日本が培ってきた一つの文化としての緊縛を考える、この本の方向性を 表すものでもあると思い、ブログで紹介させて頂くことにしました。 部分的に抜粋していますが、内容についても知って頂け…

消えていく縄

全体の構図を考えて縛りを仕上げていくのはプロとして当然のことだろう。 ではいつも何を目指して縛りを考えているか。 私はいつも、縛りによって引き出される相手の湧き上がるような美しさを見る為に縄を掛けている。人をデザインの一部にするならば、何も…

縛りは誰のもの(2016 3/10)

いつのころからか(14,5年前くらいか)好事家の秘め事だった緊縛の世界が、いつの間にか当事者以外の目を意識したものになってきているように思う。 勿論、私も縛りを商品にすることを生業としている人間だ。 もし弟子入りし修業していなければ、人に縛…

現代緊縛入門の感想①

現代緊縛入門を読んでくださった方から、丁寧な感想が届きました。 本の内容も感じられる言葉でしたので、まだ読まれていない方のためにご紹介させて頂きたいと思います。(一部抜粋) 「早速拝読させていただきましたが、 歴史についても実践についても、初…

需要と供給

SMが関わるビジネスは全てSMに惹かれるユーザーさんがお金という自己犠牲を払ってくれて成り立っている。 SMに対する愛がない者、SMに興味がなかった、SMがわからない、 そいう者が金儲けでビジネスに関わるとSMを求めるユーザーを満足させるものが何かわか…

現代緊縛入門

2月25日、緊縛事故を防ぐ為の活動が1冊の本になりました。 まだ活動のほんの最初のステップに過ぎないけれど、緊縛を真剣に学ぶ教科書としての本を出版できたことは大きな喜びです。 本書はグラビア主体の緊縛How to本ではなく、文章を主体とし、一貫し…

あはれ。

山深くさこそ心はかようともすまで哀れをしらんものかは これを緊縛に置き換えて考えてみた。形を真似て縛り上げることはできる。けれどその奥にある心は、それなくしては生きられない者のみが本当の意味を知ることができるのだろう。 心がある縛りはテクニ…

痛みをコントロールする縛り

痛みには種類がある。 鞭で言えば、電気的な皮膚に走る痛み。打撲のような筋肉や骨に響く痛み。 縛りの場面では、皮膚が引き攣れる痛み。筋肉や骨が痛む痛み。関節に負担が掛かる痛み。 性的に興奮できる痛みと、興奮が醒める痛みがある。 責め縄は痛くて当…

縛りのもたらすもの

私は、相手を縛る前はあまり相手の目を見ない。緊縛の場合はプレイ前にじっと相手の目を見ることでかえって色々考えさせたり、緊張させたり身構えさせたりしないためだ。(女王様プレイの時はプレイの導入部分からじっと目を見ることでマインドコントロール…

力と脱力

SM趣味の無い方に、緊縛師という仕事をしていると説明すると 大抵「すごく力が要るんでしょ?」と聞かれる。 実際、人を吊り上げることに大して力は必要ない。 それが緊縛の面白いところでもあるが、江戸時代の文献を見ても 責問の場面で滑車を使って人を吊…

緊縛師への道程

1991年にSMの仕事を始めてから、仕事にはいつも縛りが関わってきました。 もともと「調教」に興味はあっても、「緊縛」というか「S男性」に興味がなかったので 特別緊縛の世界にのめり込むことは無く、仕事で必要な縛りを習って覚える。 そんな感覚でし…

SMをしよう

闇の中から、遠く光の円の中で泣きじゃくる彼女の姿を長い時間見つめていた。 どうしてあの娘はこんなに辛い状況に自ら望んで身を置いているのか。 苦しむ様子、怯える様子を見ているだけで胸が潰れてしまいそうだった。 そして、私が彼女に手を差し出す時間…

ブログはじめました。

突然ですが、緊縛/SMについての思う事を日々綴るブログを始めることにしました。 Twitterでは仕事のために始めて以来すっかり趣味になってしまった筋トレの話も多いので ここではシンプルに緊縛師としての言葉を書く場所にしてみようと思います。 時々のぞい…